【スペシャル・インタビュー#4】”D’AMORE ENGINEERING”創設者に訊く!信念、そして目指すべきサウンド

December 5, 2018

D’AMORE ENGINEERING社のCEOであるTony D’Amore氏にインタビューしました。

 

USA発スーパーハイエンドブランド”D’AMORE ENGINEERING”の創設者、アンソニー・ダモーレ氏に訊く!信念、そして目指すべきサウンドとは…。

2016年の春にプロトタイプが公開され、以降、各地の『スーパーハイエンド試聴会』の会場でサウンドデモンストレーションされている“D’AMORE ENGINEERING(ダモーレエンジニアリング)”のスーパーハイエンドパワーアンプ『A1500.2』(2ch・デュアルモノブロック構造。税抜予価:90万円)。その設計者であり、同社の創設者であるアンソニー・ダモーレ氏(通称トニー氏)にインタビューする機会を得た。

 

発売開始が待たれる『A1500.2』のこと、そしてそこから派生するニューモデル、さらには信念や理想の音についてまで、じっくりと話を訊いてきた。

 

◆“ロックフォード・フォズゲート”の名機『T15kW』の開発にも携わった後、“学び直し”の時を過ごす。

ところでトニー氏は、“Rockford Fosgate”の伝説的モンスターパワーアンプ『T15kW』(最大出力:1万5000W、価格:400万円強、2006年発売)の開発責任者を務めた人物としても知られている。

なおこの『T15kW』が“モンスター”たり得た最大のポイントは、電源部にあった。注目すべき特殊な2つのテクノロジーが注入されていたのだ。1つが、“HT(ハイブリッド・テクノロジー)”、そしてもう1つが“大容量ナノテクノロジー・コンデンサー”。これらによりパワーアンプ内での大量の蓄電が可能となり、結果、通常のアンプでは到底得られないズバ抜けたS/N感とリアリティが実現されていた。

さて、このような名機を開発した後に“Rockford Fosgate”を離れ、その後“D’AMORE ENGINEERING”を立ち上げるまでには、どのようないきさつがあったのだろうか。

「“Rockford Fosgate”には9年間在籍し、『T15kW』という印象深いパワーアンプの開発にも携われ充実した時を送ることができました。しかし、一旦自分のキャリアを見つめ直す時間を作りたいという思いに駆られ、退社するという選択肢を選びました。そしてすぐに大学に入りました。改めてエンジニアリングについて学び直そうと考えたのです。大学では、自ら研究を深めていく作業に没頭しました。電源のこと、デジタルのことを中心に、過去にさまざまな技術を確立された方々が書いた文献を読みあさりました。そして、それらを参考にしながら自分なりの良い物が作れないかと思いを巡らせる…、そんな日々を過ごしました」

 

◆自分で楽しむための、コストを度外視した理想のパワーアンプを完成させ…。

話を続けてもらった。

「そして7年前に、アリゾナで会社を立ち上げました。ただしその会社では、カーオーディオユニットの開発は行っていません。まずはビジネスを軌道に乗せる必要があり、カーオーディオのインストーラー向けの、インストール時に使用する電気的なテストツールを作り始めました。

幸い事業は徐々に成果が出始めました。そして時間的な余裕ができてきたので、自分で使うためのホームオーディオ用のパワーアンプを仕事の傍ら製作しました。これまでの経験を注ぎ込み、そしてコスト抑制に囚われることなく高級パーツをふんだんに使い、理想のサウンドが得られるパワーアンプを作り上げました。5年ほど前の話です。その音をいろいろな人に聴いてもらったところ、みんなから良いパワーアンプだと言ってもらえました。会社を一緒に運営している息子からは『カー用に作り直して製品化したらどうだろう』とも言ってもらえました。

ちょうどその頃に、“Rockford Fosgate”時代に親しくさせてもらっていた“イース・コーポレーション”の尾前社長が、家まで訪ねてくれました。再会を喜び、そしてその音を聴いてもらったところ…。

尾前社長も息子と同じような提案をしてくれました。しかし私自身は、現実的な価格に収めることができないので製品化は難しいと考えていました。なのでそのように答えると、尾前社長はこう言ってくれました。『確かに北米ではハイエンド製品は苦戦するかもしれないが、日本やアジアにはニーズがある。第一、この音を埋もれさせてしまってはもったいない。世の中に出すべきだ。アジアへの紹介は自分がやるから、カーオーディオ製品としてぜひ完成させてほしい』この言葉に背中を押されて“D’AMORE ENGINEERING”は立ち上げられ、『A1500.2』のプロトタイプが完成されるに至った、というわけです」

 

◆4chモデルの開発もいよいよ大詰め。2モデル同時リリース、間近!?

さて、その『A1500.2』の正式リリースがいつになるのか気になるところなのだが…。

「プロトタイプが完成した後も、日本のエキスパートたちとやり取りしながら、意見を聞いては改良を加えるという作業を繰り返してきました。結果『A1500.2』は、ほぼ完成の域に到達しています。

ところで『A1500.2』は、“デュアルモノブロック”構造が採用された2chパワーアンプなのですが、プロトタイプのデモンストレーションをしている中で4chモデルを要望する声が多く聞かれたとのことでした。それを踏まえて話し合い、2chモデルと4chモデルのツーラインナップとしようと決断しました。そして2機種同時リリースを目指し、開発を進めてきました。現在は、4chモデルの開発もいよいよ仕上げの段階に入ってきました。まだ時期は明言できませんが、リリースまでそれほど長い時間はかからないはずです。もう少々お待ちください」

それらからは、どのようなサウンドが聴けるのだろうか。

「ひと言でいうならば、“生き生きとした音”です。そこに楽器があるかのような。そして、どんなに細かな音も忠実に再現します。『T15kW』で実現されていたのと同様な技術も多々注入されています。電源部の完成度には特に徹底的にこだわり抜きました。その成果として、圧倒的なS/N感を得ることもできています。レスポンスが速いことも特長です。例えば、ドラマーがスネアドラムを叩いたその瞬間の音が、素速くシャープに目前に出現します。聴いたら鳥肌が立つようなサウンドに仕上げられていると自負しています」

 

 

◆「わくわくしながら作り上げているその気持ちを、音楽を聴きながら感じ取っていただけたらうれしいです」

スーパーハイエンドパワーアンプに続く製品開発の構想についても聞いてみた。

「“ハイエンドパワーアンプ”も作りたいと考えています。スーパーハイエンドモデルと同様の仕組みを持ちながら、信頼性の高い、しかしながらよりスタンダードなパーツを使って組み上げられたモデルもラインナップさせたいと考えています。こちらもすでに開発は進んでいます。それほど遠くない将来にリリースさせたいと思っています。なお、エントリーグレードのモデルの開発予定はありません。カリフォルニアの工場でハンドメイドで製品を仕上げていこうと考えていますので、価格的な競争力のあるエントリーモデルを作り出すことは不可能です」

普段はどのように音楽を楽しんでいるのかも教えてもらった。

「実を言うと、クルマの中よりも家で音楽を聴く時間の方が長いです。家では目をつぶって音楽に没入できますから(笑)。よく聴くのは、ジャズやロックです。ポップスやヒップホップも聴きますね。それぞれ最新の作品も聴きますが、コンピューターで作られているサウンドはあまり好みではありません。ですので、70年代、80年代の作品を聴くことの方が多いですね。アコースティックなサウンドの方がしっくりきます。悩みもあります。音楽を聴いているとどうしてもエンジニア目線になりがちなんですよ。ここをこうしたらもっとリアルなサウンドになるのではないかとか考えていて、はっと我に返ることもあります。もっとリラックスして聴くべきだと思っています(笑)」

最後に、“D’AMORE ENGINEERING”のパワーアンプの完成を待ちわびている日本の愛好家へのメッセージをもらった。

「当社のパワーアンプを使っていただくその時が来たら、お好きな音楽を存分に楽しんでください。わくわくしながら作り上げました。その気持ちを、音楽を聴きながら感じ取っていただけたらうれしいです。私たちのすべてを注ぎ込んでいます。期待してください」

“D’AMORE ENGINEERING”のスーパーハイエンドパワーアンプは、2019年のカーオーディオシーンにおいて特別な存在になることは必至だ。その登場を、楽しみに待ちたい。。

 

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