【スペシャル・インタビュー#5】D’AMORE ENGINEERING『A1500.4』が遂に完成!

June 11, 2019

D’AMORE ENGINEERING社のCEOであるTony D’Amore氏にインタビューしました。

 

スーパーハイエンドパワーアンプ、“D’AMORE ENGINEERING”の『A1500.4』が遂に完成! 発売直前スペシャル・インタビュー!!

 

USA発のスーパーハイエンドパワーアンプブランド“D’AMORE ENGINEERING(ダモーレエンジニアリング)”の『A1500シリーズ』が2019年、遂に発売となる。これらはどのようなコンセプトで作られたものなのか。そしてどんなサウンドが聴けるのか…。そこのところを明らかにすべく、スペシャル・インタビューを実行した。その模様を詳細にリポートする。

 

写真向かって左:CEO、共同オーナー、共同設立者のTony D’Amore氏 右:最高技術責任者、共同設立者のJuan Rodriguez氏

 

◆最終的な“音決め”が行われた翌日に、インタビューが実現!

“D’AMORE ENGINEERING”から発売されようとしている『A1500シリーズ』は、2chモデル『A1500.2』(税抜:90万円)と4chモデル『A1500.4』(税抜:93万円)との2モデルでラインナップが構成される。ちなみに『A1500.2』の方は2016年の春にプロトタイプが公開され、以後、日本各地で開催されている“スーパーハイエンド試聴会”でサウンドデモンストレーションが行われてきた。ゆえにすでにその音を耳にしたことがある方も少なくないはずだ。そして評判もすこぶる良好だ。ゆえに、「4chモデルが欲しい」という声も多々上がっていた。その声に応えようと、2chモデルの開発に続いて4chモデルの開発もスタートさせた。そして『A1500シリーズ』の発売時期は、4chモデルが完成した後と発表されていた。そのXデーが、いよいよ目前に迫ってきた。遂に『A1500.4』が完成したというのだ。

なお『A1500.4』の最終チューニングは実は、日本国内で行われている。去る4月10日に、“D’AMORE ENGINEERING”の正規輸入代理店である“イース・コーポレーション”『イースセミナー&ショー2019』を開催したのだが、それはその前日に同社社内にて敢行されていたのだ。そしてこのインタビューは、『イースセミナー&ショー2019』の開催日に実施されている。会場となった「沼津卸商社センター(静岡県駿東郡清水町)」内の会議室にて、最終的なチューニングを日本のエキスパートたちと行うために、そして『イースセミナー&ショー2019』に参加するために来日していた“D’AMORE ENGINEERING”の創設者であり設計者でもあるアンソニー・ダモーレ氏(通称トニー氏)に会い、『A1500シリーズ』に対する思い入れをじっくり訊いてきた。」

 

◆「2つの2chモデルを鏡で映したかのようなシンメトリー構成に…」

まずはトニー氏に、『A1500.4』の設計上のこだわったポイントについて訊いた。

「『A1500.4』は、1つの筐体の中に『A1500.2』を2台入れ込む、という発想で設計してあります。しかも、2つの2chモデルを鏡で映したかのようなシンメトリー構成になるように配置しました。ここがもっともこだわったポイントです。ちなみに『A1500.2』も、優れたchセパレーションを得るためにLchとRchとを完全分離させる“デュアルモノブロック構造”としてあります。つまり双方のchは、ミラーイメージの関係になっているんです。『A1500.4』は、それがさらにミラーイメージの関係となっているというわけなんです。

ボディのデザインにおいても“シンメトリー”を意識しました。LEDメーターや各端子の配置も含めて、完全な左右対称デザインとなっています。そのLEDメーターもこだわったポイントの1つです。これはボルトメーターではなくクリッピングメーターですので、楽曲のグルーヴに呼応して光が動きます。動くことで視覚的な楽しさも生まれます。ちなみに、私が“ロックフォード・フォズゲート”在籍中に設計を担当した『T15kW』(最大出力:1万5000W、価格:400万円強、2006年発売)にも、このようなメーターを搭載していました。その頃からの愛着があり、『A1500シリーズ』にもそれを搭載することにしたんです。

なお『A1500.4』については、設計的な難易度はさほど高くはありませんでした。『A1500.4』の設計を始めるときにはすでに『A1500.2』が完成していましたから。答は出ていて、後は形にするだけでした。もちろん、筐体内のスペースは限られていますので制約はそれなりにありました。部品点数を絞ったりもろもろの工夫も盛り込む必要もありましたが、ゼロから始めることと比べたら、難しい作業ではなかったんです」

 

◆目指したのは、極限的な静寂、絶大なダイナミクス…。

さて、もっとも気になるのはその音だ。当機からはどのようなサウンドが聴けるのだろうか…。

「極限的に静かで、絶大にダイナミック。そんなサウンドを目指しました。S/Nには非常にこだわりました。静寂感の表現力を高めるためにさまざまな工夫が注入されています。そして同時に、徹底的にダンピングファクターの数値も上げました。結果、これまでのカーオーディオ用パワーアンプにはない、至って素速い立ち上がりと抜群の低域の制動力を実現できています。パーツも、最上級のものを厳選して採用しました。サイズ的な制約はありましたが、コスト面では制約を設けていません。微塵も妥協することなく、私自身が最高だと思えるパーツをふんだんに使ってあります。

そして昨日の最終チューニングを経て、最高の音に仕上げることができました。そこでは、“いかに感性に訴えかけられるか”に主眼を置きました。本国ですでに、高度な測定機を用いた検証も長時間の試聴も十二分に行っています。なのであとは、数値でもなく耳での判断でもなく、心にどう響くか、そこのところを突き詰めたんです。

『A1500シリーズ』の2台は間違いなく、私のキャリアの中での最高のパワーアンプになりました」

 

◆「最高のパワーアンプを探している方に、是非とも使っていただきたい」

最後に、“D’AMORE ENGINEERING”の『A1500シリーズ』に期待する日本のカーオーディオ愛好家へのメッセージをもらった。

「『A1500シリーズ』はそもそも、私が自分で楽しむために作ったパワーアンプです。それを5年ほど前に、私の自宅を訪れてくれた“イース・コーポレーション”の尾前社長に聴かせたところ、“製品として世に出さなければもったいない”、そう言ってもらえたことをきっかけに、製品化への取り組みがスタートしました。それをようやく完成させることができ、そしてそれを日本の皆さまの手に届けられる日が近づいていることを、感慨深く思っています。最高のパワーアンプを探している方に、是非とも使っていただきたいですね。1度この音を手にしたら、“パワーアンプは生涯これで良い”、そう思っていただけるはずです。楽しみながら作りました。ですので使っていただく皆さまにも、この音を目一杯楽しんでいただきたいと思っています」

発売が開始されれば、『A1500シリーズ』の音を体験できる機会は今まで以上に増えるだろう。その音を聴けば、トニー氏の話がすんなりと腑に落ちるに違いない。試聴できるチャンスが訪れたなら、それを逃すことのなきように。『A1500シリーズ』が、聴くだけでも価値があるパワーアンプであることは、確かだ。

 

◆ブランド情報

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